マジョリカタイル博物館(嘉義)

今回は台湾南部の嘉義にある「台湾花磚博物館」(マジョリカタイル博物館)のご紹介です。大きな博物館ではありませんが見どころ満載の魅力的です。

嘉義と言えば烏龍茶で有名な阿里山の玄関口でもあり、嘉義駅からは阿里山行のトロッコ列車も出ています。
そんな嘉義にあるマジョリカ博物館は元々日本統治時代に阿里山から運ばれてきた檜の加工業を営んでいた古い建物をリノベーションして作られているため建物自体も見どころの一つとなっています。

日本統治時代の台湾の住宅では富の象徴や幸せを願って屋根や玄関にマジョリカタイルを飾っていたそうです。
しかし、そうした伝統的な住宅も時代と共に減っていき同時にマジョリカタイルもどんどん失われていったそうです。そこで、この博物館のオーナーである徐嘉彬氏が20年かけて解体される住宅からマジョリカタイルを回収・保存して2016年に博物館としてオープンしました。
しかも、こちらのマジョリカタイルはすべて日本製のものとのことです。

そもそもマジョリカタイルとは。。
実はもともとイギリスの装飾タイルを模倣して大正-昭和初期にかけて日本で作られたもので「和製ビクトリアンタイル」と呼ばれていました。
当時のイギリスのタイルメーカーがマジョリカタイルとして売り出したため日本でもこの名前が広がりました。
タイルの品質はイギリスにも劣らないものだったそうですが日本ではあまり売れずアジアへ広く輸出されたそうです。
その中でも台湾では花鳥や桃などのデザインが富や幸福など縁起物として好まれ屋根や玄関に飾られていき台湾文化として根付いたそうです。
とっても綺麗なデザインが目を引くマジョリカタイルですが一つ一つの模様にもそれぞれ意味がありそれらを知ることもその魅力の一つだと思います。
意味を知ることでマジョリカタイルの見方もまた変わってきますので是非調べてみてください。